「花の山」そして「かんらん岩」の山として有名な北海道様似町にあるアポイ岳。この山の花たちは、気候や植生の変化、そして心ない人たちによる盗掘により危機的な状況にあります。そのアポイ岳の花たちを守るため、アポイ岳ファンクラブは平成9年(1997年)に結成されました。
登山道の整備、観察会の実施、盗掘防止パトロール、植生状況の把握、学校との連携事業、研究者の支援など様々な活動を通して、アポイ岳の貴重さ素晴らしさを発信し、次世代に引き継ぐために活動を行っています。
人類が未だ実際にその姿を見ることができない地球深部。日高山脈を形づくった“日高造山運動”。その影響を受けて上部マントルを構成する「かんらん岩」が偶然地表に現れてできた山「アポイ岳」は、その地質や海に近いことが要因となり、ここにしかない高山植物が多く存在しています。
標高約810mと比較的低標高で登山道が整っているアポイ岳には、毎年多くの登山客が訪れ、季節ごとの花々を楽しんでいます。
5合目までの比較的緩やかな林間を抜ける登山道の雰囲気は、5合目にある山小屋で一変します。5合目からがアポイ岳の核心部。世界でも貴重な「かんらん岩」が露出する岩場に可憐な高山植物が咲き、眼下には太平洋が広がります。
頂上までは約3時間ですが、「馬の背」と呼ばれる7合目~8合目では遠くに日高山脈、条件の良い日には樽前山なども望めます。
また、アポイ岳では、国内ではここにしか生息しない国の天然記念物ヒメチャマダラセセリや、氷河期の遺存種エゾナキウサギ、クマゲラなど、貴重な動物たちにも出会えることがあります。
当会の正会員は、全国に約150名います。
当会は、会長、副会長のほか、事務局長、事務局次長、会計、理事などを設置し会の運営にあたっています。
総会は4月に開催し、12月には忘年会を兼ねたクリスマス会を実施し、1年の疲れをいやすのが通例です。